2014.2.16 「少しずつ更新を続けていこうと思っています。」



かなり長期間にわたって、たいした更新をすることなく過ごしてきてしまいました。その理由としては、どのようなデータを示していくことが、このサイトに来てくださる方や自分自身にとってありがたいことであるのだろうかということをなんとなく考え始めてしまったことがあります。

これまで、主に学校基本調査や学校教員統計調査などから教員の採用に関する情報や博士卒の進路などの情報をまとめてまいりました。これはこれで特に博士課程修了後の就職を考える人には、自分の位置づけを把握する上で大切な情報であると今でも認識はしております。

このサイトを始めたころは、主に博士課程修了から社会に出るまでのことを考えていたのですが、実際に自分が社会に出てしまった後では、修了後のことも考えたいと思うようになりました。

自分が考えたいと思っていることは、主に次の二つのことです(まだ未整理状態ですけれど)。

  1. 博士号は何を表しているのだろうか?
  2. 教育や研究への投資が社会に還元されることが望まれているように思うのですが、どのように還元されうるのだろうか?

「1」に関しては、昔のように、博士号をとって、大学教員や公的機関で研究員になるものだと考えられていた時代にはそれほど問題になることは少なかったのかもしれません。しかし、国が定める大学院博士課程の目的が、研究者の養成から、「博士課程は、専攻分野について、研究者として自立して研究活動を行い、又はその他の高度に専門的な業務に従事するに必要な高度の研究能力及びその基礎となる豊かな学識を養うことを目的とする。」というように、研究者ではないが、専門的な仕事で必要な研究能力とその基礎となる学識を養うことを目的とするようになり、さらに、キャリアパスの多様化ということが一部で唱えられるようになってきております。

このような中で、研究者ではない博士というのは何であるのだろうかと思うことがありますし、研究者であったとしても、企業において、博士号をもった研究者とそうではない研究者とでは何が違うべきなのだろうかということが、賃金や仕事に対する期待の違いが見えないこともあります。

また、博士に関しては、どうも、求められる能力が変ってきているように思います。ただ、誰が求めているのかというと、政府や企業なのだろうと思うのですが、それほど強い求められ方でもないように思われます。また、求められる能力以外にも、資格をもっている人間自身が、求められたい能力というのも当然あるかと思います。ニーズや願望がうまく表現できればよいのだけれどと思っております。

また、「2」に関しては、近年、持続的な社会の維持・発展のためにイノベーションというものを起こすことが大切で、そのためには研究開発を盛んにすることが大事だと言われておりますが、研究開発に係る個々人や個々の組織のがんばりは、どのように持続的な社会の発展というものにつながるのだろうかと思ったりいたします。

例えば、持続的に雇用を生み出すということを考える場合、研究開発の成果が直接に結び付くと考えられる製造業のみを考えると、日本の雇用に占める割合は、総雇用に占める割合は3割以下になっておりますし、海外生産が主流となっている現状では、研究開発で何か革新的な製品が生み出され、それを生産すること自体は、それほど多くの雇用に結びつくとは考えられないように思います。

また、雇用の約7割を占めているサービス産業のうち、アルバイトで成り立っている業務や、介護や保育など低賃金でとどまっている職業がありますが、そのような方々の労働生産性を高めることに、我々が研究開発を行うことがどのように結び付きうるのだろうかということを感じます。

もちろん、研究の内容によって、直接的に結び付くものは多々あるかと思いますが、必ずしもそうでもないテーマもあるので、直接的に結び付かないテーマの場合は、何段階かを経て結び付くということになるのだろうかと思います。個々の取組がうまくいくことは大事なことなのですが、それが、もう少し広い範囲でどのような影響を与えるものであるのか何がしか考察をできたらいいなというように考えております。

多分、このようなことを考えてしまうのは、自分自身が、仕事を通して、何がしか社会貢献ができているのかよくわからないからわかりたいということがあるのだろうと思います。さらに「博士」であるということが、仕事上活かされているのかどうかもわからないということもあります。現在、研究は行っておらず、現場からはやや遠いところにいるということもこのような考えを持つ上で影響をしているとは思います。

とりあえずは、現状に関して、データの整理や現状の整理を行いつつ、私自身の頭の整理をしていきたいと考えております。しばしば更新が止まってしまうことがあるかもしれませんが、気長にお付き合いいただければ幸いかと思います。




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