2004.11.13 @「11月27日のシンポジウムで講演をします」



2004年11月27日(土)に科学術振興機構東京本部・JSTホールにて開かれる「科学技術人材のキャリアパス〜キャリアパスの多様化と大学・研究機関における労務問題〜」(http://unit.aist.go.jp/techinfo/nac/symp.html)というシンポジウムにおいて、私も講演をすることになりましたので、お知らせいたします。下記にシンポジウムの趣旨とプログラムを示します。


科学技術人材のキャリアパス

〜キャリアパスの多様化と大学・研究機関における労務問題〜

日時: 平成16年11月27日(土)10:00〜17:30

場所: 科学技術振興機構東京本部(サイエンスプラザ)JSTホール

(〒102-8666 東京都千代田区四番町5−3 サイエンスプラザ地下)

定員:120名(参加費無料)

プログラム

第1部:ポスト・ポスドク一万人計画〜若手研究者養成とキャリアの多様化〜
第2部:大学・独法研究機関の人材戦略〜人事・労務の課題と今後の展開〜

本シンポジウムでは,若手研究者の養成とキャリアパスにおける課題(第一部),および,大学・研究機関における研究者の人事・労務問題(第二部),の2点をテーマに,当事者をパネリストとして,より実際的な議論を展開することを目的としております.

第一部では,若手研究者の養成やキャリアパスの問題について活発に活動をなされている方,また実際にキャリア・チェンジをなされた方に,博士課程学生や若手研究者の抱える問題,そして多様なキャリアパスの構築に向けた課題について発表していただく予定です.

第二部では,大学・研究機関において実際に人事・労務問題を担当なされた方に,過渡期を向かえ制度的な問題を抱えていることが明らかになってきている研究者の人事・労務の実際と今後の課題について発表していただく予定です.本シンポジウムではパネリストによる発表だけでなく,参加者も交えた議論を通じて,問題の明確化と共有化を図りたいと思っております.皆様の活発な議論へのご参加をお願いいたします.

タイムテーブル(以下敬称略)


このシンポジウムに先立って、海外ワークショップを含めて3回のワークショップが開かれております。海外のワークショップには都合がつかなくて参加ができなかったのですが、7月、9月に開催されたワークショップには参加しておりました。ワークショップでは7月は独立行政法人の研究所を中心に取り上げられていたのですが、人事・労務問題に関して昔から存在した問題(人事ローテーションの問題とか)と独立行政法人になってからの旧来の制度と新しい制度の間での諸々の相違から噴出した問題、そしてポスドクや大学院の重点化と関係した問題として終身雇用の常勤職と任期付きの常勤職、そして常勤職と非常勤職との間の処遇の問題の3点が存在しているようです。

また、9月のワークショップでは、若手研究者のキャリアの問題が中心に取り上げられており、どうやってキャリアの幅を広げるかとか、博士の職業紹介に関しての話とか、民間企業における人事ローテーションの効用に関しての話などがなされておりました。

今回のシンポジウムでは、第一部においては、私の話は基本的に博士の生き方の紹介と博士のための職業紹介のシステムや現状についての話が中心になると思いますので、このホームページをご覧の皆様にはあまり新しいことはないと思うのですが、例えば、大学のTLOなどでのコーディネーターをされている方の講演などもあるので、今後の人生を考える上で参考になることもあるかと思います。また、独立行政機関の研究者もキャリアの一つとして考えている方にとっては、現在の、独立行政法人の抱える問題を第二部において聞くことで参考になることもあるのではないかと思います。

若手研究者のキャリアパスの問題に関しては、根本に、大学なり、もっと早期の小中高の現場が主体性をもって、自らの改善に取り組むことができないことに原因があるのではないかと思っております。これは、制度上の問題もあるのだろうとは思うのですが、それ以上に制度に問題があることを理由として、全体の意思の統一が困難であることを理由としてたいしたことをしえなかった教育の現場に問題があるのではないかと思います(最近はようやく危機的な状況にあることに気づき始め積極的な改善に取り組む動きも出ているようですが・・)。

大学院の定員の増加が大学院のレベルの低下を招いたと考えられている方も多いと思いますし、実際そういった面もあると思うのですが、私は大学院の拡大そのものには反対ではありません。今後、より多くの高度な問題に対処できる技術者・研究者が必要になってくると思います。問題なのは、大学院の定員が増えることで、学生に対しておそらくは以前とは違ったアプローチも必要になっていたはずなのに、旧来と同じ方法で対処したことであると思います。

例えば、アカデミックの世界から出られない博士課程の学生やポスドクを量産してどうするのだろうかと思いますし、研究室に出てこない修士課程の学生に対してどのように対処するのだろうかとも思います。アカデミックの世界から出られない人の中には、外の世界が怖いからという人も大勢といると思うのですが(私もそうでしたし)、そういった人たちが勇気を持てるようにするにはどのように導いたらいいのか、研究室に出て来ない学生は本当にただの怠け者なのかといったことを考えるところから、新しい大学・大学院像が浮かんでこないだろうかと思います。

今回のシンポジウムがいろいろと考えるきっかけになったらと思います。




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