2003.8.27 「ポスドクに朗報〜特許審査官増員予定〜」



26日の日経新聞に載っていたのですが、特許庁が特許審査の迅速化のために、来年度から5年間で審査官を500人増員するために、このための予算を来年度の予算の概算請求に盛り込んだそうです。記事によりますと、募集は企業の実務経験者および大学の研究者が対象とのことで、任期は10年だとのことです。予算の請求が通ったら、今後、毎年100人のペースで5年にわたって、採用を継続していくそうです。任期が10年というとなかなか落ち着いて仕事に取り組めそうな予感がしますが、さらにこの仕事には特典がついてくるようです。この枠で採用された職員は、はじめの2年間は研修期間となり、3年目から実際に審査業務に就くとのことです。そしてここがミソなところなのですが、弁理士法によりますと、特許審査官を7年務めると自動的に弁理士資格が得られるそうです。そのため、この任期10年をまっとうしますと、自動的に弁理士資格が得られることになり、任期がきれたあとの仕事探しもあるいは容易になるかもしれません。

特許庁への採用は、通常、国家公務員採用1種試験の技術系職種の試験か、もしくはそれに準拠する試験(意匠権に関するもの)にパスしておかないといけません(詳しくは特許庁のホームページおよび人事院のホームページを見てください)。特許庁の審査官の数はおよそ1200人、そして年間の採用数はおよそ60人程度のようです。このような状況の中で、毎年100人の増員を決めるというのは、なかなか思い切ったことをやるものだと感心いたします。

特許庁は、就職先としてよいのではないかと思い、一度見学に行ったことがあります。霞ヶ関の官庁街のはずれに位置しているのですが、結構新しい建物の中に入っていました。審査官の人たちは、だいたい自分の机に座って黙々と審査の仕事に打ち込んでられます。特許公報を見たり、論文を検索したりして、審査している案件に新規性があるかどうかを見ているそうです。文献を探したり読んだりする作業なら、博士の人たちにとっては比較的拒否感は少ないのではないでしょうか?なかなか博士の方やポスドクの方に向いている仕事と言えるかもしれません。職員の方々も私にとっては親近感をもてる人たちでしたし、気さくな感じの方が多かったです。

蛇足になりますが、ドクターに進んでからというもの、毎週日曜日の新聞の求人広告やコンビニにおかれている求人情報誌を食い入るように見る習慣がついてしまい、いまでもその習慣はとれていません。広告を見ていると結構、特許事務所の広告というのは見ますね。広告の内容としてはだいたい、募集の分野(電気とか化学とか)に加えて大卒・大学院卒35歳まで、弁理士試験受験の意志のある人歓迎というものです。実際にどのような採用プロセスを踏んでいるのか知りませんが、ぱっと見、博士課程の方やポスドクの方であれば採用条件に当てはまる人というのは多いのではないでしょうか?また、待遇がよいところもあるようです。私が見た広告の中では、ボーナス6ヶ月分などというものもありましたよ。もしも、まだ進路が決まっていないという方がいましたら、一度、このような道を考えてみるのもいいかもしれません。



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