2003.8.11 「大卒就職率55%」



昨日の新聞(8月10日)で読んだのですが、私も愛用している文部科学省の「学校基本調査報告」の速報がでたそうで、昨年度の大学卒業者54万5000人だったそうですが、その就職率が55%だったそうです。そして進学も就職もしない無業者の割合が22.5%で過去最高であったということです。12万人もの新たな失業者が生み出されているというのは驚きです。数だけなら博士号取得無業という人よりも圧倒的に多いです。大卒の求人倍率は、2000年度あたりに0.9という数になっていましたが、現在はだいたい1.3程度だそうです。少しは持ち直しているようですが、まだまだきびしい状況は続いています。数だけなら博士号取得無業という人よりも圧倒的に多いです。このごろは若年失業が大いに話題になっています。全体の失業率がだいたい6%くらいなのですが、15歳から24歳の若年の失業率は10%程度になっているそうです。最近では、地方の自治体が若年無業者やフリータの就労支援をしたり、厚生労働省がデュアルシステムというものを導入して若者に企業研修をかねた職業訓練をほどこしたりとしているようです。

こういったもろもろの対策を見ているとかなり場当たり的な対応だなと感じることしばしばです。国民生活白書などを読むと、若年者の就労意欲の低下やそれを容認する親の姿が描かれていますが、そういうことがわかっているのならもっと違う対応ができるのではないかと思うのです。学校を出たあとで政府や自治体があれこれと世話を焼くよりも、基本的には義務教育期間中になんとかしないといけないと思います。このような就労意欲の低下がおこっているのは、子供と大人の間の溝が深くかつ広くなっているからであると思います。

小中学校時代に受けた教育を振り返って不思議に思うことなのですが、日本の労働人口の大部分がサラリーマンなのになんでサラリーマンがどういったものなのかを社会科とか生活科なんかで教えないのでしょう?サラリーマンというとちょっとわかりにくいかもしれませんが、つまり会社とか役所とかの仕組みというものを教える必要があるように思います。会社なり役所というのはさまざまに役割分担をしていて、それぞれが大事なのだよという教育が必要だと思うのです。もちろん、国会の仕組みや日本国憲法の理念といったものを教えるのは必要なものだとは思うのですが、現実的に将来、自分らはどこで生きていかないといけないのかということを一応知識として教えておく必要があると思います。できれば、そのような授業を契機として、各生徒が自分の父親や母親と仕事ということについて会話をもつことができたらもっといいと思うのです。自分の父親がサラリーマンであるということくらいしかわからない子供って多いのではないですかね。おそらく親の方でも、あえて子供に自分がどのような仕事をしているのか言わないこともあるのかもしれません。社会における役割分担があまりに細分化されてしまったために、自分のそのなかでの役割についてうまく説明するのが難しくなっているのかもしれません。

うまくまとまった文章になっていないとは思うのですが、小学校の教育は「みんなで仲良く足の引っ張り合いをしましょう」ということを教えるもので、ここで人生を踏み誤る人間が多いのだろうなというものですし、中学校の教育は高校にうかるためのものですし、高校の教育は大学にうかるためのもので、大学の教育というのはなおざりなものであると思うのです。どうも、日本の教育というのは児童・生徒の成熟を促すという観点とは無縁なものであるようです。児童生徒に現実を直視させ、そこから各人が自分なりの考えを煮詰めていけるようなシステムができることを願います。27歳になるまで、社会に出る気にならなかった自分がいうのもなんですけれど。



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