総合商社C


筆記試験→集団面接→2次面接→最終面接落ち


なんとなく格好がいいというイメージがあったのと、エネルギー開発とか海外のプラント工事で総合商社の名前が新聞にあがっていたりするのを見てというのが、とりあえず受けてみようかと思ったきっかけです。学部時代は一応、エネルギー関係の専攻に在籍しておりましたし、商社もカーボンナノチューブとかフラーレンの利用方法を考えたり、産学連携に取り組んだりする時代なので、博士課程の学生が就職先に考えてもよいのかなとも考えました。

この会社の場合は、選考のはじまる1ヶ月前くらいに社員との懇談会が催されました。関西の支社において行われました。このときの懇談会は、各部門から社員が一人出てくるという感じで、社員一人に対して主催者によって学生が6名程度ずつ振り分けられました。私が振り分けられたのは、食糧部という部署で働いている社員さんの話を聞くグループでした。その方は主に食用油を扱っている方とのことで、いろいろと面白い話を聞きました。懇談会は1時間30分くらいで、後半の45分は、会場を自由に動いて、自分の興味のある部門の話を聞けることになりました。私は移るタイミングを見出せず、ずっと同じ場所にいたのですが、食糧部というのは人気が高いらしく、あちこちから7〜8人くらいぞろぞろと移ってきました。

エントリーシートはウェブ上で送る形式で、商社に入ってどんなサービスを提供したいかということと、自分のポリシーについて書けという設問がありました。はじめに筆記試験がありGABと簡単な英語の問題を解かされました。3日後に、一次面接の案内が送られてきました。一次面接は、グループ面接でした。グループ面接は学生3人、面接官2人という構成でした。私と一緒に受けた学生は京都の大学に通う学部生で、一人が文学部の女の子、もう一人が商学部の男の子でした。はじめに自己紹介をしてくださいと言われ、私から自己PRと志望動機をしゃべりました。自己PRは、毎回使っている研究を通じて培ってきた経験や成功体験のようなものをしゃべり、志望動機の方は、自分がビジネスに興味が出てきて、産学連携なんかで、自分が大学に長くいた経験が活かせると思われるという趣旨の話をしました。話し終わって、博士課程まで行ってなぜ?ということを面接官が聞かれるので、正直に研究を通して感じているフラストレーションについて率直に話しました。他の二人は、なにやらサークルのことについて話しておりました。女の子の話はそれなりにまとまっていたのですが、男の子の話は少し発散気味で、面接官も少し困惑気味でした。その後、自分のポリシーについて語ってくれと面接官から言われ、今度は、私が最後に話すことになりました。私も含めて、全員が「成せば成る!」という趣旨のことを言っておりましたので、少しあせりましたが、エントリーシートに書いたこととは違うエピソードを話して、なんとかうまくいきました。帰りは、面接を受けた子たちと途中まで一緒に帰ってきたのですが、学部生の子達も私たちと同様に就職には悩んでいるようでした。でも、彼らは彼らなりに一生懸命に来年以降のためにいま頑張っているので、とても好感をもちました。男の子とは帰りの電車も一緒だったので、私が前に後輩から教えてもらった自己分析法を少し教えてあげたりしました。今ごろ、彼も就職決めていてくれたらと思います。

二次面接の案内は、その夜にきました。1次面接の二日後に2次面接を受けることになりました。2次面接は、学生1人に対して、面接官2人でした。だいたい一次面接のときと同じ事を聞かれたのですが、私が博士課程であるということが気になったのか、もしも、意に添わない部署に配属されたらどうする?と聞かれました。私は、他の仕事でも、何か楽しみを見付けてやっていくと思われるので、そういう仕事だったとしても食わず嫌いは言わずやりますという趣旨のことを言いました。面接の最後に、質問の時間があったので、一応、仮に内定をとった場合には、私はどのような部署に配属される可能性があるかと聞いてみました。そうすると、さすがに大豆の取引とか、あまり理工系の知識のいらないようなことはさせないよと言われました。そしてその日の夜に最終面接の案内をいただきました。

最終面接は、2次面接の二日後にありました。面接はすべて大阪で受けられました。最終面接では、面接の前に待ち時間を利用して、「総合商社Cに新しい行動原則を付け加えるとしたらどんなものを加えるか考えよ」というテーマについて渡された用紙に書かされました。私は「企業家であれ」というような趣旨を書きました。面接では、面接官は3人でした。内訳は私がエネルギー関係の学んできたことを配慮してということで、エネルギー部門のえらい人と、人事部のえらい人と、もう一人の計3名でした。はじめに、私が用紙に書いたことについて説明を求められ、それについての質疑応答があり、その後、志望動機を聞かれました。ほとんどエネルギー部門の方が話されていたのですが、あまり話がうまくかみ合いませんでした。これまでの1次、2次面接では、終始なごやかに面接を受けてこられたのですが、少しあせりがでました。最終面接終了後、人事部の方との面談がありました。とても感じのよい方でした。現在の就職活動状況やこの日の面接での手応えについて聞かれました。そしてもしも、内定がでたらどうすると聞かれました。ここで「迷い」を表明すると落ちるということを後で本で読んだのですが、「迷っている」と答えました。総合商社の方は、面接を受けていて、面接官のみなさんが感じのよい方たちだなと感じてはいたのですが、どうも自分が商社に入るということもイメージできなくなっていました。人事の方からは、私のどのようなところが評価されたのか、私の適性試験の結果がどのようなものであったかを教えてもらいました。私が評価されたのは「専門性」と「素直さ」だったそうです。

一週間後に連絡を受けました。結果は不合格でした。しかし、私のことを人間性の面でも高くかってもらえたことはとてもうれしく思いました。


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