第4回アンケート調査 就職希望先・希望業務内容を選択したきっかけ


まずは結果を示します。

図15:就職希望先・希望業務内容を選択したきっかけ(複数回答可)


アカデミックポストに就いた人の場合も、企業に就職した人の場合も、周囲の博士課程の先輩たちの就職活動を見たり聞いたりしていたことが選ぶきっかけになったと回答をしている人が多かったです。また、アカデミックポストに就いた人の場合では、他に周囲の同期の就職活動の様子、指導教員からのアドバイス、具体的な就職先の斡旋がきっかけになったと回答をされている方が多かったです。企業就職された方の場合には、修士課程時代の同期の就職先を意識していた人や、企業に勤める知人のアドバイスがきっかけになったと回答をしている人が多かったです。

また、自由記述欄に回答を下さった方々もおられました。いくつかのパターンがあるのですが、一つは生活の必要に迫られてというもので、奨学金の返済のことや、家族からの説得、結婚したため安定した収入が必要といったことがあげられておりました。二つ目としては、博士課程進学以前から決定していたというもので、親からの強い影響や、進学以前のなんらかの決意があったということがあげられております。三つ目としては、職業経験が挙げられております。TAや非常勤講師としての経験が大学教員への興味を強くしたといったことや、企業との共同研究、インターンシップが有益だったと回答もありました。四つ目としては、アカデミックの世界、もしくは企業への失望といったものがありました。五つ目としては、大学での講義というものもありました。また、あこがれる先輩や目標とする研究者がいたといたということを挙げておられる人もいました。学会での交流ということを挙げておられる方もみえました。

ここまででわかることは、キャリア選択ということに関しては、よく指導教員が責任を持つべきではないかということが言われますが、指導教員があれこれと言うことよりも、自分の周囲の先輩たちの具体的な就職活動についての行動が後輩の就職活動に対する指針を与えている場合が多いのではないかということです。もしも、指導教員が学生のキャリアに対して何かができるとすれば、研究室内での先輩から後輩に受け継がれていく流れをキャリア形成に積極的に生かすようなことを考えることではないだろうかと思います。具体的には研究室に卒業生が訪ねやすくなるような仕掛け(飲み会など?)を催すというようなことが挙げられるではないでしょうか。

今後、できれば、個々のきっかけからどのようなメッセージを得ていたのかということを詰められたらと考えております。どのようなメッセージを得て、そこからどのように行動したのかということを考察することで、文化的・社会的な面の影響についての考察に結び付けていくことができるのではないかと考えております。



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