まずは図を示します。

図1:博士人材の就職決定に至るプロセスを仮定したモデル図
学生がどのような就職先を選ぶのかというのは、まずその本人を取り巻く周囲の価値観や常識、就職実態などの周囲の状況に大きく影響を受けるのではないかと考えました。今後の課題となりますが、所属する研究分野の成熟度や産業との関わりあいといったおのおのの研究分野における社会的な側面や文化的な側面がその分野に従事する人たちの研究に対する価値観なり人生に対する価値観を作っている側面もあるのではないかと考えております。
それでは、学生が全面的にその研究分野の社会的・文化的なものに染まるのかというと恐らくはそういうものでもなく、自分の価値観とのすり合わせを行っていく中で、価値観を変えていく面もあるだろうし、変えていかない面や、異なる価値観を育んでいくということもあるのだろうと思います。
そこで、まずは本人を取り巻く周囲の環境として「キャリア形成に影響する環境」についてのアンケート項目(4項目)と、本人の価値観に対す項目として「さまざまな職業への関心の幅・方向」についての項目(1項目)を立てました。図1で、この二つを双方向の矢印で結んでいるのは、相互に影響を与え合っているということを示しています。
そして、実際に就職活動を行う場合には、自分のもっているさまざまな職業に対する興味や関心をある方向に収斂させていくという過程を伴うものだろうと考えております。そのような過程を助ける「きっかけ」が恐らくはあるのではないだろうかと感じております。もちろん、何を「きっかけ」と感じるのかというところでも、周囲の環境や自分自身の価値観が影響をしているだろうとは思います。そして与えられたきっかけは、具体的な就職活動に対しての行動にも影響をするのではないかと考え、就職活動を始めた時期についてもうかがっております。
そして、最後に、「就職先への満足度」「博士課程への満足度」について聞いておりますが、職業選択がうまくできたかどうかということが、これらのことにもなんらかの形で影響をしているのではないかと考えたためです。
以上の仮定から以下のようにアンケート項目を立てました。