第2回アンケート調査

10. 就職先を選択する上で重視していることは何ですか?


例によって、まずはグラフを示したいと思います。

図10:就職先を選択する上で重視していることは何ですか?(複数回答可)

すべての回答者の属性で一番多かったのが「自分の興味の持てる研究分野に参画できること」でした。そのあと「現在の専門を活かせること」「研究リーダーとの相性」「会社の雰囲気があっているかどうか」「会社の事業領域・仕事内容が興味にあっているかどうか」「自由に研究・仕事ができること」そして「任期のない仕事であるかどうか」と続いておりました。そして、会社の規模や知名度、研究リーダーの知名度を重要と考える人が少ないことがわかりました。

仕事を選ぶにあたって、おそらくは上記の選択肢以外にもいろいろな葛藤が生じるとは思うのですが(研究は面白そうだけど、ポスドクであるとか、事業内容は面白そうだし、社長も面白そうだけども、会社の規模が小さく将来が不安だとか)、「自分の興味のもてる研究分野に参画できること」というのが職業選択の上で一番上位に来ているということには注目をすべきなのではないかと思います。

というのは、一つには産業界なり、大学の研究リーダーの方々が、果たして、これからの進路を考えている学生やポスドクの方々が激しく興味を示すような活動の場を提供できているのかという課題があるように感じています。企業において特にそうであろうと思うのですが、一方で、従順な社員を求めておりながら、一方で、会社の将来の儲けの種になりそうな開発課題を提案できるような人間を求めていたりします。

「自分の興味のもてる研究分野に参画できること」と「自由に研究・仕事ができること」「研究リーダーとの相性」というのは、関連しているように感じております。例えば自分に興味のもてる研究分野に参画できても、自分の活動領域が大幅に制限されてしまっては、面白くはないでしょう。ポスドクになったからといって、多くの人が自由に研究ができているとは思えないのですが、企業が倦厭されてしまう理由には、自分の興味のもてる分野に参画できないのではないか、自由に振舞えないのではないかという点で不安を学生やポスドクに不安を感じさせているのではなかろうかと思います。

それで、二つ目となるのですが、企業であれ、ポスドクであれ、自分から提案をしてそれを実行する力があれば、あとは企業なり研究グループなりと折り合いがつけば充分受け入れられる余地というのがあるように感じています。そのような力が身につくように鍛えられるように研究室がバックアップをしていくようにするのがよいと思うし、そのような力が身につくように自ら自らに働きかけていかないといけないだろうと思います。また、自分の興味の幅を常に広くして、自分自身で興味をもっている課題について、どのようなアプローチを試みたいのか考え続けることというのも必要なのではないかと感じます。

人から与えられるから不満を感じるわけで、自分からつかみにいったものに関してはそれほど不満を感じることなく受け入れることができるのではないだろうかと思います。私自身にとっても今後の課題となりますが「自分の興味のもてる研究を自由にできる」ことが許される環境というのを手に入れられるようになりたいものだと感じております。

「博士の生き方」全体「博士の生き方」理学系「博士の生き方」工学系「博士の生き方」学生「博士の生き方」ポスドクアンケート調査全体
現在の専門を活かせること272341710510
自由に研究・仕事ができること20163136426
自分の興味のもてる研究分野に参画できること372882313602
知名度のある研究グループであること3202080
研究リーダーとの相性22175157286
任期のないポストであるかどうか292531810219
地元に住めること6424299
都会に住めること2202054
会社の規模が大きいこと8627178
会社が成長途上にあるかどうか108282167
早期に責任のあるポジションに就くことが可能かどうか3303038
会社の雰囲気が自分に合っているかどうか34276258445
会社の事業領域・仕事内容が自分の興味に合っているかどうか292171711414
給料が高いかどうか18171135225
会社の知名度の高さ5504176
その他4223134
総数5746103619845

表10:就職先を選択する上で重視していることは何ですか?(複数回答可)



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