第2回アンケート調査

7. 就職活動に関して現在不安・不満に思うことを挙げてください

8. あなたの就職に関して、現在障害はありますか?


ここでは、「就職活動に関して現在、不安・不満に思うこと」「あなたの就職に関して、現在障害はありますか?」について一緒に話を進めていこうかと思います。まずはじめに、各項目について、グラフを示そうと思います。

図7:就職活動に関して現在不安・不満に思うことを挙げてください(複数回答可)

図8:あなたの就職に関して現在障害はありますか?(複数回答可)

二つのグラフを見て、まず目を引くのは、どちらにも項目としてあげてあったこともあるのかもしれませんが、「職務経験・社会経験がないこと」「年齢が高いこと」が、就職に関する障害にもなっており、就職活動に関しての不安にもつながっているという人が多くなっております。

特にポスドクの方に関して、「職務経験・社会経験のないこと」というところに回答者が多いことは、図8において、「世間一般にポスドクが認識されていない」という回答も高率になっていることともつながっているように感じます。また、博士課程の学生・ポスドク全体について「年齢が高いこと」を挙げている人が多いということは図8において、「博士は使えないという世間の認識がある」ということへの回答者が多いことにも関係しているように感じます。博士には大学院で余計に経験をつんだだけのものがあるということが認識されるようにしていかないといけなだろうと思います(現在、社会に出て働いている博士の一人ひとりがです)。ただ、新聞などで報じられているように、専門性の高さが就職難につながっているという認識は、博士本人たちにはないようです。もちろん、私も、専門性の高さが就職難につながるとは考えておりません。もちろん、専門性の高さが就職難につながることはないのですが、新しい環境に積極的に対応しようという姿勢は必要かと思います。

また、自分の研究業績の多寡を就職活動に関しての不安事項に挙げたり、障害と感じている人も学生・ポスドクに限らず多くなっております。こちらの方は、大学教育の面や、個々人の意識の問題が大きいのではないかと感じております。自ら筋のよい研究テーマを探すということは必要でしょうし、筋のよい研究ができる環境を探す努力が必要かと思います。これは図7の「雇用先の詳細な情報がない」ということにもつながることかと思います。どのような研究をおこなっているのかということは、企業の場合はすべてを公開するのは難しいかと思うのですが、大学の研究室や公的な研究機関であればどのような業績をあげているのか常に最新の情報は出しておくことが必要ではないかと思います。ただ、研究室の人間関係などの情報は、公開できるものではないので、そういった情報は、大学院在学時から、積極的に人間関係を構築して人伝に手に入れていかないといけないのではないかと思います。

図7に関しては、他に「大学・研究室での就職支援がない」「研究が忙しくて就職活動の時間がとれない」というのをあげている人たちも多かったです。大学・研究室の就職支援として、就職先を紹介するなど積極的な支援をする必要というのはないかと思うのですが、せめて、指導教官などのリーダーが就職活動のためにある程度の時間を使うことに理解を示すことが必要なのではないかと思います。「研究が忙しくて就職活動の時間がとれない」ということも、面接のためや就職セミナーなどに参加するために時間をあけることについては指導者が理解を示して積極的に学生やポスドクにでかけるように働きかける必要のあることかと思いますが、研究が忙しいためというのを理由として、ネット上の求人情報を見る時間がないとか履歴書や研究提案を書く時間がないというのはいけないと思います。

また図8に関して、学生の間で、障害として「就職活動のはじまる時期が早い」「学位取得見込みがわかる時期が遅い」というをあげている人が多いと思いますが、私も就職活動の時期が始まるのが早いと感じています。博士課程に限らず、修士課程についても言えることですが、修士であればM1の終わり、博士であればD2の終わりには企業の場合は就職活動をはじめなければなりません。特に修士課程の場合は、M1の9月くらいまでは、大学院での授業があったりして(授業を受けることが無駄だとは言いませんが)、ろくに研究ができないのではないかと思います。M1の人たちがほとんど研究をすることがないうちに就職活動がはじまるというのは、大学院での教育というものに企業が期待をしていないということをあらわしているようにも感じます。

図8において自分の専門性が高すぎるということを障害として捉えた方が比較的少なかったのに対して、自分の専門性マッチする求人案件が少ないということをあげている人が多かったのも印象的でした。専門性が高いことそのものは、就職に関して障害にはならないけれど、できれば自分の専門に合ったところでの就職を考えたいということなのかもしれません。

また同じく図8についてですが、「周囲にポスドクになることを当然とする雰囲気がある」ということも項目として入れておいたのですが、これは、学部や学科によってはそういう雰囲気が存在しているらしいということを聞いていたので、入れてみました。しかし、案外とこれを選択する人が少なかったで、私としては少し安心しました。

「博士の生き方」全体「博士の生き方」理学系「博士の生き方」工学系「博士の生き方」学生「博士の生き方」ポスドクアンケート調査全体
企業・大学等の公募の採用基準がわからない19134116389
雇用先の詳細な情報がない15122104223
就職活動の仕方がわからない98062167
年齢が高い342942211416
職務経験・社会経験がない322382110381
自分の研究業績に自信がない25203176276
働くことに漠然とした不安がある1073100123
就職に関して相談できる先輩や友人がいない129393153
大学・研究室での就職支援がない18171144241
研究が忙しくて週諸活動の時間がとれない23194185304
所属する大学・研究機関に来る採用情報が少ない97162203
その他5413283
総数5746103619845

表7:就職活動に関して現在、不安・不満に思うことを挙げてください

「博士の生き方」全体「博士の生き方」理学系「博士の生き方」工学系「博士の生き方」学生「博士の生き方」ポスドクアンケート調査全体
専門性が高すぎる1312185158
博士は使えないという世間の認識がある24204168316
世間一般にポスドクが認知されていない1614279204
年齢が高い29244199359
職務経験・社会経験がない262051411318
自分の研究業績のなさ23174138294
自分の専門にマッチした採用案件が少ない24194176342
周囲にポスドクになることを当然とする雰囲気がある109173102
就職活動の始まる時期が早い19145181134
学位取得の見込みがわかる時期が遅い16105141264
その他65133213
総数5746103619845

表8:あなたの就職に関して現在障害はありますか?



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