第2回アンケート調査

5. 大学院博士課程修了後、任期満了後の進路についてどのように考えておられますか?


この設問に関しては、「博士の生き方」で回答してくださった方々の中でポスドクをされている方々と博士課程に在籍されている方々とで回答に大きな傾向の差がありました。まずはグラフを示したいと思います。

図5-1:大学院博士課程修了後、任期満了後の進路についてどのように考えておられますか?

「博士の生き方」学生全体についての特徴ですが、「考えているがまだ決まっていない」という回答を寄せている方の割合が高いことがわかります。それに対して、ポスドクの方々の場合は、学生に対して圧倒的に「大学に職を求める」を回答している方が多くなっています。

また、調査全体に関してですが、調査に回答をしてくれた方々の中でポスドクは1割にも満たないにも係らず、「大学に職を求める」という回答をよこしてくださっている方々が「博士の生き方」経由のポスドク並に多いなど、比較的「博士の生き方」経由で回答をよこしてくださった学生に対してよりは、ポスドクに対して傾向が近くなっております。

ポスドクの方々が、大学に職を求めるという決意をもって、ポスドクになられているのに対して、「博士の生き方」を見つけられた学生の方々については、おそらくは元々進路に迷いがあるなどで、こちらにたどり着かれた方が多いのではないかと考えております。

大学院の在学時には大いに悩むのがよいのではないかと思います。しかし、自分がどうするのかとりあえずの決断をあるところでしないといけないだろうと思います。一つの区切りとなるのは、博士課程2年の冬あたりになるのではないかと思います。このころから新卒で企業に就職する場合は就職活動をしなければならなくなります。

また、学生の方で大学教員への道を選択された方の場合は、社会的な不利益をこうむる恐れのあることは覚悟しないといけないと思います。ポスドクの中でも常勤扱いの方の場合は、社会保障が受けられますが、非常勤扱いの場合は、自分で必要だと思ったら自分で国民健康保険なり、国民年金なりに加入しないといけなくなります。ポスドクに対しての企業の理解は一昔前と比べるとずいぶんと増してきてはいますが(おそらく一回ポスドクをやるくらいだったら、充分人生設計を考え直すということが可能だと思います)、年齢が高くなってしまった人の場合は、ポスドクだからという理由よりは、場合によっては高年齢だからという理由で就職が厳しくなってしまうということはあるかと思います(企業に就職する場合でも、大学に職を得る場合でも35歳前後で求められるスキルが変わるように思います。35歳前であれば、研究ができる人材が求められますが、それ以降であればどちらかというと研究のマネジメントができる人材が求められるといった感じです。これは企業においてだけでなく大学においても同じで助手と助教授で求められる能力は異なっているのではないかと思います。生涯一研究者を目指すのは今の日本では難しいことのように感じます)。

ただ、就職に関しては、決して早まった行動はしてはいけないと思います。いいかえると自分を安売りしていはいけないということです。例えば、大学に職を求めようと思うのであれば、何があっても大学に籍は残し続けるべきでしょうし、企業に就職するにしても、ご自身のことを正当に評価してくれ、実力に見合った仕事を与えてくれる会社に入るべきでしょう。常に自分自身を高めることのできる環境で仕事ができる状態をつくっておけるようにできたらよいのではないかと思います。

また、「その他」を選択された方の場合は、大学か企業かどっちかにというわけではなく、どちらでもいいからという形で就職活動をされていると書かれている方が多かったです。また、すでに就職活動が終わって企業なり、常勤の教官ポストを得たからという方の「その他」を選択されていました。

「博士の生き方」全体「博士の生き方」理学系「博士の生き方」工学系「博士の生き方」学生「博士の生き方」ポスドクアンケート調査全体
大学に職を求める1210147306
企業の研究者・技術者になる127593220
研究職以外の職に就く7426047
考えているがまだ決まらない17134134183
考えていない2201115
その他7614373
総数5746103619845

表5-1:大学院博士課程修了後、任期満了後の進路についてどのように考えておられますか?



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