第49回:大学・大学院修了者の進路および社会への輩出数(保健・全体)(1968-2009)


保健全体について示したあとで、医学、歯学、薬学、その他(看護、介護等)について分けて一応示しておこうと思います。多分、そのときどきの政府や業界団体の意向がよく表れる分野で、「保健」という区分け全体にその意向がくるわけではなくて、医学に来たり、看護や介護にきたり、薬学に及んだりといったところにくるので、全体でみるとちょっとよく動向がわからなくなるような気がします(また、医学、歯学は6年制ですし、薬学も6年制になりましたし、最低年限のことなる専門が混ざっていることもちょっとややこしいところかもしれません)。

まずは保健全体について一応示しておきます。

はじめに、博士課程について示します。

図1 保健博士課程修了者の進路(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図2 保健博士課程修了者の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

就職率は高めで推移しています。医師が博士課程に進学しているためという点が大きいと思うのですが、後で示すように医学や歯学、薬学でもない「その他」においても、就職率は高い値で推移しています。「その他」が高いというのは、介護とか看護などの分野が大学においては新興分野であることが大きいのではないかと推測をしております。またあとで示せたらと思うのですが、介護とか看護の分野においては、修士課程修了くらいで大学教員になっている人が多いのではないかと思われます(学校基本調査において、産業別就職状況のまとめにおいて「保健分野」は個々の分野に細分化してくれていないのですが、修士課程に関しては、6年制の学部となる専門(医学、歯学)は入らないので、介護や看護分野を学ぶ学生となるはずなので、統計数字からそのように考えるのですが)。つまり、それらの教員が、博士号をとるために通っていることも多いのかなと思います。もちろん、修士課程の学生にも教員になってもらわないといけないというくらいの状況なので、博士課程にそのまま進んだ人に対する需要も大きいのかもしれません。ただ、保健分野以外(例えば理学系とか)から研究目的で、この分野に来た人の中には大変なことになっている人もいるとは聞いたことはあります。

続いて、修士課程に関してです。

図3 保健修士課程修了者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図4 保健修士課程修了者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

こちらには医者と歯医者は入っていない状態のものとなります。

続いて、大学学部に関してです。

図5 保健学部卒業者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図6 保健学部卒業者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

すべての課程において言えるのですが、人数の伸びが著しいです。なお、学部における就職率がすごく悪く感じますが、これは医学部卒の人が研修医になるのを「その他」にカウントしているためです(歯学部においても、2006年度から研修が必修になっているそうです)。

続いて社会への輩出数に関してです。

図7 保健の大学・大学院からの社会への輩出数(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図8 保健の大学・大学院からの社会への輩出数(階層別割合)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

人数が急激に増えていっているということはわかりますが、その程度のことしかわからないので、個別分野について以下に見ていきたいと思います。

まずは、保健分野の中の医学系と歯学系について記します。

はじめに、博士課程について示します。

図9 医学(保健)博士課程修了者の進路(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図10 医学(保健)博士課程修了者の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図11 歯学(保健)博士課程修了者の進路(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図12 歯学(保健)博士課程修了者の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

つづいて学部に関してです。

図13 医学(保健)学部卒業者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図14 医学(保健)学部の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

2004年以降、進学者がいなくなっているのは、2004年の研修の必修化が影響していると思われます。

図15 歯学(保健)学部卒業者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図16 歯学(保健)学部の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

2007年以降で就職者がいなくなっているのは、こちらも2006年の研修の必修化が影響しているのではないかと思われます。

続いて社会への輩出数に関してです。

初めに医学についてです。

図17 医学(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図18 医学(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(階層別割合)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

次に、歯学に関してです。

図19 歯学(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図20 歯学(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(階層別割合)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

続いて、薬学について記します。

はじめに、博士課程について示します。

図21 薬学(保健)博士課程修了者の進路(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図22 薬学(保健)博士課程修了者の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

就職率は低くはないのですが、それがポスドクになる人間の増加によるものなのか、企業就職が増えたためなのか(おそらくはどちらも理由なのでしょうけれど、どちらがより支配的なのかというのはちょっとわからないです)。

続いて、修士課程に関してです。

図23 薬学(保健)修士課程修了者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図24 薬学(保健)修士課程修了者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

続いて、大学学部に関してです。

図25 薬学(保健)学部卒業者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図26 薬学(保健)学部卒業者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

2006年入学者からは、4年制と6年制が併存することになっているので、今後、解析をしようとするとこのあたりを切り分けていかないといけないのだろうと思われます。

続いて社会への輩出数に関してです。

図27 薬学(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図28 薬学(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(階層別割合)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

例えば2009年に関していうと、職業別の就職者数を見ていると、おそらくは、学部卒で就職する人のほとんどが薬剤師になっているのではないかと思われます。修士修了後に就職する人の場合だと、薬剤師と企業技術者(製薬企業の研究員、生産技術など)が3対1くらいの割合であるように思われます。ただ、職業別の表で、薬学を保健から分けているわけではないので、薬剤師として就職した人数と技術者になった人数とからの推測となります。

続いて、「その他」について、示していきます。ちなみに「その他」は、看護、社会福祉関係、その他医療技術関係などの学科になるようです。

はじめに、博士課程について示します。

図29 その他(保健)博士課程修了者の進路(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図30 その他(保健)博士課程修了者の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

90年代後半から急激に立ち上がってきているのがわかります。詳しいいきさつは知らないのですが、看護に関しては看護の高度化がそのころかそれ以前から叫ばれ、福祉に関しても97年以降の介護保険の開始による福祉市場の急拡大などが影響しているのかもしれません(これらは別に博士課程だけに限らず、修士、学部の全課程にいえることなのでしょうけれど)。

続いて、修士課程に関してです。

図31 その他(保健)修士課程修了者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図32 その他(保健)修士課程修了者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

続いて、大学学部に関してです。

図33 その他(保健)学部卒業者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図34 その他(保健)学部卒業者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

例えば、90年代半ばに看護学部ができ始めますが、看護に関していうと、最近は、就労中の看護師中の3割ちょっとが大卒であるようです。もしかしたら、ちょうど、一昔前に、工学系で学部卒が一部修士課程卒に置き換わったような感じなのかもしれません。

続いて社会への輩出数に関してです。

図35 その他(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図36 その他(保健)の大学・大学院からの社会への輩出数(階層別割合)(1968-2009)

学校基本調査報告書より




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