第43回:大学・大学院修了者の進路および社会への輩出数(全体)(1968-2009)


続いて、修了者の進路について、就職、進学、その他の別を記します。ここで、「その他」というのは、3月時点において、進路が決まっていないとか、進路がわからなかった(学生が進路を報告せずに卒業していった)、一時的な仕事(アルバイトなど)、研修医に就いたなどのものを示しています。修了時点で就職先が決まっているのが普通の日本においては、3月時点で進路が定まっていないというのは精神的にはきついかもしれません。博士課程に関しては、満期退学後もしくは修了後は非常勤講師で実績を積んでいくのが通例だったり、学位をとれることが確実になるまでは就職活動をしないのが通例で就職活動において出遅れるということがあるので、また、少し学部や修士の心理とは異なる面はあるかもしれません(そのような慣例がよいかどうかは別として)。

まずは、博士課程について示します。

図1 博士課程修了者の進路(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図2 博士課程修了者の進路別割合(満期退学を含む)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

続いて、修士課程に関してです。

図3 修士課程修了者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図4 修士課程修了者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

修士課程に関しては、徐々に進学者数が減っているのがわかります。現在こそ、修士課程は、博士課程とはワンセットというわけでは必ずしもない状況にありますが、昔は、修士課程への進学は博士課程への進学が前提となっていた分野もあったのではないかと思われます。

続いて、大学学部に関してです。

図5 学部卒業者の進路(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図6 学部卒業者の進路別割合(1968-2009)

学校基本調査報告書より

本題とはあまり関係がないのですが、2001年とか2004年とか就職氷河期と言われた時期は顕著に就職者数、就職割合ともに減っているのがわかります。

続いて、学部、修士課程、博士課程の社会への輩出数に関して示します。ここで、「輩出数」とは、進学者以外人数、すなわち、遠くない時期に学校以外の社会のどこかに吸収される人数ということで、就職者、その他の合計人数ということにしています。本当は、中学、高校、短大、専門学校などを出て、新規に労働市場に入る人数とともに記した方が全体がわかるとは思うのですが、それはまた別に機会に行いたいと思います。

図7 大学・大学院からの社会への輩出数(1968-2009)

学校基本調査報告書より

図8 大学・大学院からの社会への輩出数(階層別割合)(1968-2009)

学校基本調査報告書より

輩出数とは言っておりますが、実際は、一度会社などを辞めたりとか会社に籍を置きながら大学・大学院に通っているという人も少なからずいるのです、上記がすべて新規な労働者というわけではないのですが、学部卒、修士、博士修了者のだいたいの比率を知ることはできるのではないかと思います。

図8を見ていただいてわかるように、学部卒に対して、修士修了、博士修了の比率が上がっております。比率が変化するというのは、修士や博士に求められるのが変化してくるということ(変化させたかったということもあるでしょうけれど)になるだろうと思います。ただ、特に博士の場合は、人数・比率ともに増えているとはいえ、大学・大学院からの輩出数としては数%と極めて小さいため、社会の中での役割や位置づけということに関して議論をする場合には、慎重でなければいけないだろうと思います(博士の人数が小さいので重大視すべきではないということではなくて、例えば学部生の就職難や学部での教育の在り方などとは同列に扱うべきではないということです。つまり例えば、安易に学部生と同じようなインターンシップやキャリア教育を持ち出してはほしくないということです)。

続いて、各分野の大学・大学院修了者の進路について示していきます。




一つ前に戻る
次へ
もどる