第30回:就職活動はお早めに


2005年10月27日の日経新聞に、大卒採用内定者数に関しての記事が載っておりました。日経新聞が調査した企業で前年度と比較して、13%も内定者が増えたということで、要因として景気の回復に加えて、大量に団塊の世代が退職する2007年問題に対応した人員の補充の意味もあるのではないかということでした。

ただ、内定者が増えたからといっても、就職活動をする時期を逸すると、なかなか就職できないということになりかねません。新卒博士の採用に関しては、しかるべきルートを通すと柔軟に対応してもらえますが、少し指導者が頼りないといった場合には、学卒者や修士課程の方と同じように就職活動をする必要があるかと思われます。

では、いつごろから就職活動をするといいのでしょうか?このごろでは、通年採用もずいぶんと増えて来たようですが、特に大手企業の場合は、まだまだ春から夏が始まる前くらいまでに内定を出すピークのようです。以下に、企業規模別に採用内定をいつ出したのかをまとめたものを示します。

図1 新規大学卒・大学院卒の採用内定最多時期(平成16年・1月)

平成16年度・労働統計要覧

厚生労働省大臣官房統計情報部 編

企業規模が5000人を超える場合、採用内定をもっとも出すのは、5月とのことです。もちろん、5月以降にも内定を出しているのでしょうが、選択肢は狭くなっていくのではないかと思います。というのは、特に研究者・技術者の採用については、ある程度どの分野で何人採用するのかを決めた上で採用しているようなので、就職活動の時期が遅くなると、自分の専門分野に近い領域・自分が希望している分野がすでに内定者で埋まっていて、採用されないというケースも出てくるためです。

私が経験したケースでは、D3の4月の終わりにある会社の面談で、研究職・技術職の採用計画についての紙を見せられて、「何がやりたい?」と聞かれたことがあります。素材系のメーカーだったのですが、化学系、電気系、機械系などの採用計画の中で、化学系についてはすでに内定者で埋まっていて選択ができなかったのを記憶しております。

企業規模の小さいところについては、比較的遅い時期に内定を出しているところが多いようです。給与水準や社会的なステータスの面で、本人の希望やスポンサーである親の希望もあって、まずは世間に名の通った大手企業の採用試験に応じてみて、それで駄目だったら、徐々にいろいろな会社を受けてみようというようになるのかもしれません。そのため、中小の企業の内定最多時期が大手よりも遅くする傾向があるのかもしれません。

そろそろ新卒者の就職活動が始まる時期ですが、現在D2の皆様も、例えば研究室の後輩たちと就職活動をやってみるのもよい勉強になるかと思いますよ。




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