人材紹介会社を利用してみよう!


みなさんは、人材紹介会社というのはご存知でしょうか?簡単にいうと、求職者を求人企業に紹介して、紹介した人物が、求人企業への採用が決まった場合、求人企業側から報酬をもらうことで成り立っているビジネスです。求職者側は採用が決まった場合も、紹介料などの金銭的な負担は一切求められません。

人材紹介会社では、求人企業の開拓と、求職者の確保が重要になります。そのため、大手の人材紹介会社の場合、日曜日の新聞の求人欄などに転職フェア開催の知らせを載せて、転職をしたいと思っている人を会場に集めて、どのような求人をもっているのかを開示して、興味のある人にはコンサルタントが相談に乗ったりしています。興味のある人に対してはその場で会員登録をしてもらって、後日次のステップに進んでいくという形になっているようです。

「人材紹介会社は転職者用で、博士課程の学生や研究生・ポスドクには関係ない」といった誤解があるようにも思えます。そこで、人材紹介会社がどのようなものなのかもう少し書きたいと思います。

人材紹介会社は正式には「有料職業紹介事業」と呼ばれ、開業には厚生労働大臣の許可が必要だそうです。人材紹介会社は、広く求職者を集めて自社に登録してもらい、その中から求人企業の要望にあった人物を紹介するという形式の会社が一般的なようです。求人企業へ紹介した人材が無事に採用された場合、その求人企業から人材紹介会社へ紹介の手数料が支払われます。手数料は、求人企業が採用した人の年収の何割という感じで決めているようです。この割合は法律上自由に決められるようなのですが、だいたい一割から三割程度のようです。この手数料はもちろん、採用の決まった求職者への給料とは別に支払われます。

もともとは、職歴のある人物しか紹介ができなかったのですが、現在は、規制緩和されて、新卒の紹介もできるようになっています。そのため、現在、博士課程に在籍しているという人や研究生をやっていて職歴がないという人であっても、人材紹介会社を利用することができます。紹介できる職種も多岐にわたっており、ホワイトカラーの仕事であれば原則、制限がないようです。そのため、研究者・技術者の求人もかなり多いようです。

では、ある人材紹介会社を利用して採用をとった博士の方に伺った話を基にして実際に、人材紹介会社への登録から求人企業への採用までがどのようなプロセスになっているのか、求職者の立場で一例を示したいと思います。知り合いの方が利用した人材紹介会社の場合は大まかに次のようなプロセスをたどります。

  1. 人材紹介会社への登録・面談
  2. 人材紹介会社から求人企業への応募書類送付、書類選考
  3. 書類選考に通った場合、求人企業へ出向いて面接
  4. 面接に通った場合、採用。

はじめに、aからです。人材紹介会社への登録をしないと何も始まりません。人材紹介会社まで行って、登録する場合と人材紹介会社の開催する転職フェアの会場で登録する場合もあるようなのですが、後日、人材紹介会社まで出向いて担当になるコンサルタントとの面談を受けます。面談に際しては、これまでどのような研究に取り組んできたのかわかるように、研究概要をもってきて欲しいといわれるようです。面談では、就職に至るまでのシステムの説明や、これまでの経歴、どのような研究をしてきたのか、どのような仕事を希望するのかといったことを聞かれるようです。そして、希望している仕事や研究のスキルや知識が生かせそうな範囲で、求人情報を教えてもらえるようです。

人材紹介会社への登録を完了すると、パーソナルサイトを作ってくれるようです。そして、面談のときに求人情報を見て興味を持った求人や、担当のコンサルタントの方で、マッチするのではないかと思った求人情報を、そのパーソナルサイトで見られるようにしてくれるそうです。新しい求人情報を週に一回程度入れてくれていたとのことです。私の知り合いの場合は、人材紹介会社を使った活動の期間は一ヶ月程度、二ヶ月程度と短かったのですが、その間に、求人を10件程度、20件程度それぞれ紹介してもらえたと言っておりました。

次にbですが、担当のコンサルタントから送られてくる求人情報の中で、興味のある求人があったら、人材紹介会社へ、採用選考を受けたい旨を伝えます、そうすると、人材紹介会社から求人企業へ履歴書・推薦書が送られます。書類送付時に、人材紹介会社を通して就職活動をする大きなメリットがあるようです。

普通の人の感覚では、博士はよくわからない存在のように思われていますし、研究生となるとただの職歴のない無職の人という感覚でしょうし、ポスドクというと何をやっているのかわからない横文字の仕事という印象しかないでしょう。となると、就職情報サイトや新聞の求人広告を見て自分ひとりの力で就職活動をする場合、応募くらいはできるのでしょうが、特に転職者向けの求人広告の場合、採用側が博士卒やポスドクがやってくることは頭にない場合がほとんどなので(最近は、博士卒やポスドクも視野に入れた広告も出てきていますが)、求職者の経歴をどのように判断をしてよいのかわからずに、書類選考の段階ではねてしまうことは多いと思います。

そのようなときに、人材紹介会社からの「推薦」があれば、人材紹介会社の「信用」が付与されることになるので、採用側でも、人材紹介会社が紹介してくれるのであれば、会ってみようかと気になるようです。

で、書類選考に通ると、求人企業へ面接を受けにいくことになります。面接の仕方は求人会社によってまちまちのようです。何度も面接をやるというところもあるし、SPIなどのテストもやるというところもあるし、技術者との面接のあと、社長と面接をして終わりというところもあるようです。そして面接にすべてパスすると晴れて採用ということになります。そして、求人企業との間で決めた出社予定日にちゃんと出社すればよいだけとなります。あとは、求人企業から人材紹介会社への紹介手数料の支払いがありますが、それに採用された本人が煩わされることはありません。

昔は、求人に関しての情報は極めて手に入りにくいものでした。新卒であれば、大学の就職課や学校推薦・教授推薦を使うしかありませんでした。転職を希望する人なら、知り合いのつてに頼るとか、新聞の求人欄を見るしかなかったと思います。しかし、この10年の間に随分と就職に関しても様相が変わってきたように思います。さまざまな転職情報誌や就職情報サイトが開設され、広く情報が共有できるようになってきています。そして、一昔前であれば、大学や指導教官が担っていた企業への紹介も、人材紹介会社を通してできるようになりました。昔の博士課程の学生や研究員の方に比べて、就職に関して、現在はかなり恵まれた状況にあるといえると思います。

ぜひ、さまざまなルートを使って、就職活動をしてもらえたらと思います。

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