「採用の超プロが教える・できる人、できない人」

「採用の超プロが教える・仕事の選び方、人生の選び方」

安田 佳生(やすだ よしお) 著  サンマーク出版 いずれも1300円+税  前者2003年2月10日初版発行、後者2003年10月30日初版発行


著者の安田さんというのは、ワイキューブという、ベンチャー企業を対象とした採用コンサルティング事業会社の社長をしている人です。1000人以上の経営者と2万人を越える学生に接してきた結果、いったいどんな人材が会社を伸ばしてくれる人材なのか、そしてどんな会社が社員を伸ばしていける会社なのかがわかってきたということです。そして、どのようにすればよいのかを示したのが、この本なのですが、いわゆるハウツー本ではないです。

この二冊は、どちらも、企業側、学生側について書かれているのですが、「採用の超プロが教える・できる人、できない人」の方は、採用する企業側の心得を中心に書かれてあります。いろいろと理由があって新卒の学生の採用にこだわるべきだと力説します。そのために、新卒のよい学生が来てくれるようにするにはどうすればよいのかと述べております。言われてみればその通りだなと思うのですが、仮に自分が会社を興そうとした場合に、そんなことを考えないだろうなと思うことばかりでした。会社の理念であったり、会社の立地や職場環境であったり、社員が誇りをもって仕事ができることが大事であるというということを説いております。確かにこんなところで一生終わるのかというところに就職したら、それだけで鬱になってしまいますからね。また、どのように学生に訴えかけるかということの重要性についても述べておりますが、それは本を読んでください。

で、「採用の超プロが教える・仕事の選び方、人生の選び方」という本の方は、どちらかというと学生さん向きに書かれています。主張していることは「カッコイイ」人生を歩みましょうよということです。作者のいう「カッコイイ」人生とは、悔いの残さない人生ということになりそうです。あのときもっとがんばっておればなという悔いです。たとえば「あのとき博士課程に行っておけばよかったな」とか「修士のときにもっと研究がんばっておいたらな」といったことです。

多くの人が人生生きていくうちにいろいろなものを捨ててきたり、あきらめたりしてきていると思います。僕にしても、とりあえず、小学校時代にスポーツや運動の能力向上は完全にあきらめてしまいましたしね。おかげで、ソフトボールをやると体でボールを受けてしまうほどの運動音痴になってしまいました。僕はそれはそれでいいと思っています。でも、案外、本来捨てるべきでないものまで捨ててきている人もいるのではないでしょうか?なんといったらいいのでしょう「魂」とでもいったらいいのかもしれません。大学は理工系に進んだらつぶしが利くからと周りに言われて、特に考えなしにその通りにしたり、会社に入っても、一日の仕事が終わるのだけが楽しみというような生き方をしている人というのもいらっしゃるのではないでしょうか?

作者は、「仕事の選び方、人生の選び方」の本の最後の方で、このように述べております。「『太く短く生きる』か、『細く長く生きるか』と問われることがあるが、短く生きるか長く生きるかということは本人は決められない。太く生きるか細く生きるかしか自分には決められない、じゃあ、太く生きた方がいいんじゃない?」結局生きている以上は、どんな生き方をしようとリスクを背負うわけですし、自分にとって満足できる生き方をしたほうがよいのではないかと私も思います。読んでいて、私ももっとがんばろうかなと思わされた一冊でした。



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