「松下幸之助・若き社会人に贈ることば」

PHP総合研究所 編 PHP文庫  476円+税  1998年3月16日初板発行


松下幸之助は、経営や人生についての啓発書を記したり、さまざまに講演で語ったりしているようですが、この本は、若手社員にとって聞いておいて損はないと思われる言葉をまとめたものとなっています。本の構成としては、「第1章 社会に出る」「第2章 仕事に取り組む」「第3章 よい人間関係を築く」といったように大きなテーマごとに章が設けられており、それぞれの中に、たとえば「第2章 仕事に取り組む」の章の中では、「自分をほめる」「会社を信頼する」「まず会社をほめること」「会社は道場」などというように、小さいテーマごとにだいたい2ページから3ページ程度の松下幸之助の話が引用されています。たとえば「まずは会社をほめること」という話においては、「将来必ず重役になれる秘訣がある」と話がはじまります。それはどういうことかというと自分の会社について、よっぽどの不満がない限り、初出社に日に家に帰って家族に感想を求められたときに「なかなかよい会社のようだ」と言葉に表すことで、この会社でしっかりやっていこうという心意気を固めることができるのだそうです。それで、そういった幸せな態度を誰にでも示すことによって、そういったことが取引についてもよい影響を与えることがある。そして、自分の会社を愛していると公言する人間というのはめったにおらず、会社というものはそういう人間を欲しているのだとのことです。この本は延々と心構えのようなものを記しており、古臭いと思うかもしれませんが、イワシの頭も信心からなどという言葉もありますし、一度、だまされたと思ってやってみたら、よい結果を残せるかもしれませんよ。

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