「仕事の中の曖昧な不安〜揺れる若年の現在〜」

玄田有史(げんだ ゆうじ) 中央公論新社  1900円+税  2001年12月20日初板発行



著者は、労働経済学を専門にする東大社会科学研究所の助教授です。この本では、書名が示すとおり、どういうわけかよくわからないが、仕事にかかわっていく上でなんとなく不安・不満に感じることを、データ―を通して冷静に見つめてみようという趣旨で書かれています。最近になって若年者の失業が大きく取り上げられるようになりましたが、この本では、若年者の雇用は、中高年の雇用維持から大きな影響を受けているということを主張しています。中高年の雇用を維持するために、若年者の採用を縮小する。そのため、若年者の雇用が減少する。運良く雇用された場合も、上が詰まっているため、つらいがやりがいのある仕事にはありつけず、無味乾燥な仕事に追いまくられている若年者の現状を語ろうとしています。このような環境下で生きていくために、著者は「幸福な転職の条件」、「自分で自分のボスになる」という二つの章を設けています。「幸福な転職の条件」では、幸福な転職の条件には、職場以外での人間関係が重要になるということをデータ―から示しています。就職しての感じ方には個人差はあるとは思うのですが、一度読んでみるのも悪くない本だと思います。



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